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ノルウェイの森(上)
2010-02-13 Sat 02:04

ノルウェイの森(上)

実に12年ぶりに読み返していた。

そんなになるのか。

当時文庫本化されたばかりのこの本を手に取った大学生の俺は

名前だけ聞いたことある本だ、と思って宣伝文句を見た

『限りない喪失と再生への新境地!!』

『新・名作』

 

当時、大学なんてこんなもんかぁと想いながら過ごしていた

ちょっぴりやる気のない俺は

その宣伝文句に踊らされて上下巻セットで購入。

 

それを今も手元に持っている。

乗るノルウェイ 

実は、去年、この本をある人に貸した。

「面白いよ」

とコメントをつけて。

12年前新刊だった本は、今やすっかり色が変わり古本となって見えた

そんな違和感を感じながら

  

そして、その人が読み終わって色々感想を言っていた。

でも、何一つピンとこなかった。

あれ?そんな話だったけな?

そう、面白かったという記憶はあるのに内容はかなりオボロゲだったのだ。

霧がかかったように思い出せない。

さすがに12年も経てば記憶は薄れていくもんだ。

しかし、この本は二回か三回ほど読んだはずなのに。

どうしてこんなに記憶が薄いのだろうか。

そんな疑問を時々思い返しては、読み直そうと何度も思うのだった。

だが、次から次へ読むべき本は登場し、読みたい本は登場し、

後回し、後回し、となってしまっていた。

そして、一瞬の隙を突いてザクッと読み直した・・・。

 古い

読み出すと・・・初めて読んだように好奇心が沸き起こるのだが

頭に浮かぶ映像が、12年前に浮かんだ映像となんか同じなような気がしてくる。

映像のデジャヴだ。

この感覚は妙だ。

 

そして、物語の始まりは、今の俺の年齢とそう変わらないワタナベ目線から始まる。

飛行機の中。

回想するワタナベと直子の物語。

その回想は20歳の頃の物語。

・・・当時、俺が読みふけっていた年齢の頃。

 

なんか、こちらの状況とも妙にデジャヴなランデブー。

回想の主役の年齢と同じ年齢の時に読み

現在の主役の年齢と同じ年齢の時に読み返している

 

だから何?

と思うだろうけど、なんかそんなタイミングで読み返すこの本に

意味を見出したくなってくる。

さらには、この本を貸した人は

回想の主役の年齢と同じ年齢の女性なのだ

 

だから何?

と思うだろうけど、何かが絶妙に俺をくすぐる。

養老猛が言うように、人間は意味付けの世界に住んでいるのかも知れない。

なんとしてでも意味を見出そうとして安心するのだと・・・。

 

思うに

ちょっと頭良すぎて時々ナンセンスな養老先生の言葉を

俺なりに変換して、それは

「意味」ではなく「縁」という言葉に置き換えたい。

再び本を手に取った、俺の縁だと置き換えたい。

 

物語の時代は生まれる前の時代だけどね。

これを読んだの大学の頃だから大阪に住んでいて

物語に登場する新宿や池袋と場所が登場しても

ノルウェイと同じくらい遠い異国の物語だった。

 

しかし現在読むと・・・近いんだ。

そして、ずっと霧が立ち込めているかのような文体。

少なくとも俺にはそうゆうイメージなのだ。

当時読んだときも霧が立ち込めていた記憶がある。

物語そのものに霧が立ち込めているのだ。

変わらない俺の小さな想像力。

変わってねぇのかなぁ。

 

主役よろしく、俺も当時、気に入った本を何度も読み返していた。

主役と同じだ。

って、その当時、思ったことを思い返したし

同じことを今も思ったっていう。

 

しかも、フィッツ・ジェラルドの「華麗なるギャッツビー」はゼミで使用するので

読んでいて、この主役の大学の時間と自分をだぶらせた記憶が蘇った。

のを思い出した。

それは、同じように今回もそんな事を思ったからだ。

何だろう、追憶?っていうのかな。

 

物語も回想という事を考えると、追憶なのだ。

 

そんな人たくさんいるだろうし、ベストセラーとなって当時読んだ人が

今年映画化されるので読み返したって人も多いだろうが

デジャヴじゃなく、追憶が奇妙で頭が少しポーッとする。

12年前と同じ体験と想像を12年後の今、している妙な気分。

 

今、俺の頭の中で、霧の立ち込める森の中でさまよっている気分。

 

こういう体験がなんか、不思議で嬉しい。

他の本でもそうなるのかなぁ?

 

とにかく、妙な一致にたくさん触れて

弱冠スピリチュアルになってしまった。

これ、なんだろうね。

     ふむふむ

じゃ、下巻にも巻き込まれてみよう。

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