fc2ブログ
空白の3時間半
2009-09-30 Wed 03:05

今日の稽古中・・・1本の電話が携帯に着信あり

午後8時44分

何だろう?

見ると、それは「オヤジ」からだった。

稽古終わりに、急いで留守電聴いてみる。

 
「もしもし、連絡くれい」・・・ガチャ。
 

何だ?

この意味深な留守電は。

滅多な事では、俺は連絡しないし

オヤジもまた同じように、滅多な事では連絡はしてこない

『新米ができたから、送るぞ』

という、テンションでもなく

 
『ディズニーランドに行くから明日東京に寄る』

というイベントのようなテンションではない。
 

 

暗いのだ。

様子が変だ・・・。
 

不安が過ぎった。
 

まさか、家族の誰かが倒れたりしたんじゃないのか?

俺は心の準備ができておらず

家に帰ってから、ちゃんと折り返し電話しようと思った。

 
帰宅したのが、午後11時。

慌てて電話する。

すると・・・
 

オヤジの携帯は、1コール音もなく、すぐ留守電。

これは、もしや・・・

病院にいて電源をOFFにしているのか!?

病院に泊り込んでいる。
 

俺の想像が膨らむ。

こういう時の想像力は恐ろしく大きな夢以上のものを描く

婆ちゃんを心配していた俺は。。。

 
途中から、「母ちゃん」と対象を変え

母親を心配した。

オヤジのあの暗い様子。
 

「母ちゃんに何かあったに違いない」

 
俺は・・・ドキドキした。

そして、PCをチェックしてメールを確認してみる。
 

午後8時47分、受信箱に兄貴からメールが!?

「兄まで!」

緊急事態に違いない!

でも、なぜかミクシーメールっていう・・・。

 
メールを開くと

『入院したのか?重病か?』

と俺に対して兄から俺を気遣う打診が・・・。

 

おいおい、心配してるのは俺の方だぜ?

まさか、兄まで「母危篤」にテンパってしまってる!

『母入院、重病』の文字の「母」と書くところを

テンパってしまって、俺を主語にしたのか?

さらに、テンパって「?」を付けたのか!

 
となりのトロロでいう

『連絡コウ、シチコクヤマ』的、電報なのか?

 
オヤジに連絡つかず・・・。

兄に急いで連絡してみる。

すると

 

兄が開口一番に聞いてきた

「入院してるのか?」

俺は答える。

「は?」


(それより、母は大丈夫なのか?兄貴!!)


兄は言った

今日、俺から連絡があり、俺が入院したと。


(俺が今日電話して入院したと言っただとぅ?

これは、芥川龍之介の見てしまったとう

 ドッペルゲンガー・・・なのか?)


新型インフルエンザで喉をやられてしまって声が出ない、

お腹も悪く、熱が出てヤバイ・・・。

このまま入院する。

明日、病院から連絡があると思うから話をして。


と、声も絶え絶えに俺が話したという・・・。



そして、最後に一言付け足したという。


『携帯を落として、水に濡れたから電話が繋がらない』




俺は答えた。

『すこぶる元気』

 
一瞬にして点と線が繋がる!



俺の声がおかしい?と思うも・・・新型インフルエンザの影響?

オヤジも不安になり心配する。

そして、確認の為、俺に電話。

 
午後8時44分。

俺は稽古中で出れない・・・。

 
オヤジは想像したくない確信に近づく。

電話が繋がらない・・・現実?入院?
 

『携帯が水に濡れて繋がらない。』
 

兄貴、俺にメールする。

午後8時47分。
 

しかし、俺からの返信はない。

俺が折り返し電話したのが、23時。

オヤジの電話繋がらず・・・。

 
俺から兄貴に電話した午後11時24分。

プライスレス

 
俺の元気な声を確信した兄貴。

電話口の向こうでオヤジや母の声が漏れる・・・

俺は、思わず心配した

「婆ちゃん元気か?」

兄は答えた。

「相変わらずだ」


・・・ふぅ。


家族全員で、俺の身体の安否を心配していた様子。

安堵の声が聴こえて来る。



『兄ちゃん、これ、オレオレ詐欺だよ』



っていうか、こんな脚本を過去にラジオドラマとして書いた。

同じような流れだ・・・。

 
俺に電話が繋がらなかった午後8時44分~午後11時24分の間


この空白の3時間半

俺は、過去最大に家族に心配させてしまったようです。
 

電話口から聞こえる家族の安堵の声。

久しぶりに聴いた皆の声。

俺が、安心した。
 

遠い山口からの声が、久しぶりに鼓膜に心地よく響いた。
 

しかし、俺がオヤジの携帯に電話して繋がらなかったのはなぜ?

オヤジは答えた。

「夜11時から朝の6時まで電源が切れるようにセットしてある」

 
おおおい!

それで俺が凄い心配したやないか!

俺に電話して折り返すように言っといて

自分の携帯切ってしまう設定とは、どういう事やねん!

 

しかも、午後11時ピッタリに俺はオヤジに電話したっちゅうねん!

何と言うすれ違い。


実家にいる兄貴からのメールがなければ

俺は兄貴に電話しなかったかも知れない。

朝になるまで待ったか、また連絡が来るのを待ったかも知れない

下手したら、一晩心配させて

明日の病院からの電話で入金したかも知れない。

 

家族の心配という『力』を利用してのこの詐欺・・・。

 

バッキャロウ~。

個人情報漏れ漏れやないか、しかし。

オレオレ詐欺って分かった瞬間も、婆ちゃんの安否を聞くまでは

ちょっと安心できなかったり・・・

ドッキリと分かったけど、ドッキリじゃないかもと思ったりしてしまうような・・・そんな感覚もあって

 

とっても、不思議だった。

でも、懐かしい家族の声が聴けて・・・逆に良かったと思う。

 

ありがとう、オレオレ詐欺・・・
って、違うだろ!!

あぶねぇ~、騙されるとこだったぜ。

朝一、警察に連絡するという話です。

 
 
ふう・・・。

俺は、すこぶるレッドブル元気です。

 
 g元気

スポンサーサイト



別窓 | うむむ | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
<<ONE | AritoArt3 (旧役者ノートブック) | 僕の純愛>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 
 
 
 
 
 
  管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
トラックバックURL

FC2ブログユーザー専用トラックバックURLはこちら
| AritoArt3 (旧役者ノートブック) |